塩屋に残る幕末の資料三点です。(お殿様の書初め含む)
須坂藩13代藩主 堀直虎公の書です。
珠樹鶴群長く遶る夜…
仙茎玉掌静かに融る春
戊午元旦試筆 直虎
元旦試筆・・要するにお殿様の書初めですね・・。
おめでたい内容です。
画像二枚目からの内容が結構深い・・。
五言二句 対幅
己を直くして以て上に事え、
力を竭して以て公に徇う。
九如斎
真っ直ぐな気持ちでお上にお仕えし、
力を尽くして公的な利益に従う。
堀直虎(号九如斎)
六言二句
忠正なるものは多く意に忤い、
邪佞なる者は多く旨に順う。
安政丙辰暮秋重陽後一日、
藤直虎書
正しい忠義に生きる者は、
多くは君主の意見に逆らうものであり、
不正な心でおもねる者は、
多くは君主の意見に素直に従うものである。
安政三(1856)年9月10日、
堀直虎 書(21歳)
直虎公の信条だったのでしょう・・。
鳥羽伏見の戦いで逃げ帰った将軍慶喜にナニカを諫言して、江戸城中で割腹自刃した殿様の・・幕府を思う、真っ直ぐなお人柄が偲ばれますね・・。
現在、田中本家博物館さんで展示中、是非ご覧ください。